イラスト練習法『5分間ドローイング』を1年間やり続けたのでどれくらい画力に変化があったか比べてみたいと思います。
はじめに
イラスト練習法『5分間ドローイング』とはネットで見かけた気になる写真などを
- 下描きなし
- 制限時間5分
- 消しゴム使用禁止
- なるべく自分の絵に変換しつつ描く
という縛りのもとでクリップスタジオと液晶タブレットを使ってタイマー片手にスケッチしていくものです。
始めてこの5分間ドローイングについての記事を書いたのが去年の7月でした。
yoshino-kimiharu.hatenablog.com
上記の記事では「同じモチーフで5分間ドローイングを100回やってみたらどんな変化があるのだろう?」ということをテーマに実験をしてみました。
そして上記の記事を書いた後に「違うモチーフで100日間やってみたらどんな変化があるのだろう?」というテーマのもとに「5分間ドローイング100日チャレンジ」と称して100日間やってみました。
結果、100日達成した時の記事がこちらです。
yoshino-kimiharu.hatenablog.com
この100日チャレンジが終わっても毎日コツコツと5分間ドローイングは続けていました。
このブログではある程度まとまったらまとめてアップしていましたがこの練習法を始めてこの7月で1年が経ちました。
体調不良で寝込んでいてPCの電源すら入れることが無い日もありましたので厳密に言って毎日というわけではないので「ほぼ毎日」なんですが、ここで1年間のまとめをしてみたいと思います。
まとめと言ってもこの1年間で描いた5分間ドローイングは500カット以上になり、数が多いので個人的に「これ」というものをピックアップしてみたいと思います。
初期のころ
僕が一番最初に描いた5分間ドローイングがこれです。
今見るとへったくそすぎて酷いものですがこれがすべての始まり。
5分間ドローイング100日チャレンジも初期のころはまあ酷い出来のものが多かったです。
本来ならすぐさま消去してしまいたいものですが、「100日やってみたらどうなるのか」という実験なのでヘッタくそなやつも消さずにアップしていました。
100日チャレンジ4日目に描いたこれなんて特にひどいです。
あと100日チャレンジ9日目にかいたこれも酷いです。
手のバランスがおかしい。
筆圧のコントロールが難しいミリペンを無理して使っていたように思います。
100日チャレンジ13日目の二枚目などはもう見たくない目を覆いたくなるような出来です。
100日チャレンジ19日目から何日間はなるべく全身を描く練習をしていました。
でもまあ、ヘタクソですね。
100日チャレンジ25日目くらいからちょっとはマシになってきましたかね。でもまだまだヘタくそです。ペンの設定もGペンに変えたと思います。
とはいえいつもいつもうまくいくとはかぎりません。
100日チャレンジ29日目 になっても油断しているとこんなひどい出来のものが・・・
モチーフに失礼。って思うくらいひどい。
100日チャレンジ30日目くらいでようやくまぐれ当たりみたいなものが出るようになりました。
でもこんなのはごくまれでして他はひどいものです。
中期
100日チャレンジ36日目くらいから数日間二次絵編と称してイラストをモチーフにして描きました。
写真をモチーフにするより楽だったような気がしますが練習するには写真をモチーフにした方がいいと今となっては思います。※個人の感想です。
二次絵編は10日くらいで終わってまた写真をモチーフに描き始めました。
50日以上たっても油断しているとこんなひどい出来のものが・・・
こうして見かえしてみると僕って下手だったんだなーとしみじみ思います。
(今も別に上手くないけど!)
100日チャレンジ59日目くらいでたまにこんなのも描けるようになりました。
人の顔を正面からとらえた構図って左右均等にバランスよく描かないといけないから昔から苦手だったんですがこれは比較的バランスよく描けてるかなと。
100日チャレンジ66日目。
ひどいときもありますが比較的マシかなと思えるものも出てくるようになりました。
100日チャレンジ69日目。
これは読者の方に褒めてもらった思い出深いカットです。
100日チャレンジ78日目。たまにはオジサンも描きます。
100日チャレンジ85日目。相変わらず下手ですけどある程度要領はつかめてきたのかもしれません。
100日チャレンジ87日目。去年の年末くらいに描いたものだと思います。
このころになると目を覆いたくなるようなクリーチャーはあまり誕生しなくなりました。けどヘタですよ。
後期
5分間ドローイング100日チャレンジ 90日目 新春厄除け山田孝之編として描いた一枚。自分で描いた絵をみて自分で笑う日が来るなんて思ってもみませんでした。
山田「買うのはモンハンワールドだろ!」
5分間ドローイング100日チャレンジ 98日目の一枚。このころはすっかり5分間ドローイングが習慣化していましたね。
5分間ドローイング100日チャレンジの100日を達成してもコツコツと続けていました。
これは今年の2月くらいに描いたものです。
これはたぶん3月くらいに描いたものです。
このころは100日チャレンジという実験は終わってたので描き終えて気にいらないやつはその場で削除してました。
4月くらいに描いたもののなかからピックアップ。
5月ごろ描いたものからピックアップ。
6月ごろのピックアップです。
とまあ、ここまで駆け足で見てきましたけど、やはり最初のころに比べるとこなれてきた感じはあると思います。
それは別に画力が劇的に上がったわけではなくて「制限時間5分」、「消しゴム禁止」というルールに慣れてきたというのが大きいと思います。
そんな中で学んでこれたものはとにかく時間が少ないのでモチーフをすばやく観察することやなるべく手先ではなくモチーフを見ながら描くこと、勢いよく線を走らせることや消せないので丁寧になおかつ早く描くことなど様々なことを学んでこれた思います。
そしてなにより実感できたのは鍛えられていたのは「手」ではなく「目」なのではないかと思います。
「目」というのは視力のことではなくバランス感覚やゆがみの認識力などです。
自分の描いたイラストのバランスの崩れやゆがみをより認識しやすくなったので粗が見え、修正すべき箇所が分かりやすくなりました。
そして1年が経ちこれまでこつこつと続けてきたこの練習法ですがもうやめようと思います。
5分間ドローイングはもうやめようと思います。
そもそもこの5分間ドローイングという練習法法はスピードドローイングとクロッキーとスケッチの要素を含んだとてもいい練習方法でした。
でも、しだいに僕の中で「もっとモチーフと向き合う時間が欲しい」と思うようになりました。
というわけで一年間というキリのいいところで5分間ドローイングはやめて次からは10分間ドローイングをすることにしました。
そして今までの倍の時間モチーフと向き合うことができるのでこれまで禁止だった消しゴムを使用可能とするルールにしました。
そしてスピードドローイングの要素はその元祖みたいなPOSEMANIACSさんで10分間ドローイングの前に何分かのウォーミングアップをやります。
設定としては
30SEC
COUNTDOWN on
ADVANCE MODE on
で、やってます。
やってます。というのはツイッターのほうではもう既に10分間ドローイングは先行してやっていて、既に何回かアップしています。
#10分スケッチ #10分間ドローイング
— Yoki (@Yoki_yoshino_K) 2018年7月21日
10分間ドローイング5回目です。
割とよく描けた方ではないかと思います。(自画自賛)
欲を言えば細かい修正など入れたいですが、これはこれで置いておきます。 pic.twitter.com/VjuLYaRBNG
というわけで次回の「最近の5分間ドローイングのまとめ」で5分間ドローイングは最終回となり、その次からはあたらしく10分間ドローイングのまとめをやっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
基本的にはツイッターでは毎日更新。
ブログではまとめて更新という感じになります。
色もついてない習作なんでたいしたことないものですが、それでも人様の目の届くところに置く、というのはちょっとは身の引き締まる思いで描いているのも事実です。
描いたものを全く人目に晒さない完全な自己練習では得られない緊張感だと思いますのでご覧いただいている方々には常日頃から感謝しております。
ありがとうございます。
最後に比較してみようと思います。
思い起こせば1年前、初めて描いた5分間ドローイングのモチーフはTWICEのツウィさんでした。
そして最後の5分間ドローイングもモチーフに選んだのもツウィさんです。
同じポーズ・構図というわけではないですが比べてみたいと思います。
一番最初の5分間ドローイングがこれで
一年後・・・
7月に描いた最後の5分間ドローイングがこうなりました。
1年間の変化を感じていただければ幸いです。
でも
まだまだ戦いは終わらない。
まだまだ旅は始まったばかりです。
次は10分間ドローイングという道を歩いていこうと思います。
最後までご覧いただいてありがとうございました。